君子危うきに近寄らずの解説
【読み方】
くんしあやうきにちかよらず
【意味】
君子危うきに近寄らずとは、教養があり徳がある者は、自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかないということ。
【注釈・由来】
「君子」とは、学識・人格ともに優れ、徳のある人のこと。
「君子危うきに近寄らず」は孔子の言葉と思う人も多いが、これに酷似した言葉は『論語』にはない。
正確な出典は不明であるが、『春秋公羊伝』には「君子不近刑人」とあり、これが元になっているという説がある。
【出典】
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【例文】
・君子危うきに近寄らずだ。たとえ富と名声があっても、争いを好むような者と彼は決して親しくならない。
・君子危うきに近寄らずと考え、怪しい儲け話には乗らないことにしている。
・夏休みを迎える子どもたちに「君子危うきに近寄らず」と言って聞かせました。
【注意】
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君子危うきに近寄らずの関連語
【類義語】
君子危うきにのぞまず/君子は危うきに居らず/君子は危うきを見ず/賢人は危うきを見ず/聖人は危きに寄らず/命を知る者は巌牆の下に立たず/危ない事は怪我のうち/臭しと知りて嗅ぐは馬鹿者/李下に冠を正さず/瓜田に履を納れず
【対義語】
虎穴に入らずんば虎子を得ず/危ない橋も一度は渡れ
【英語のことわざ】
・Discretion is the better part of valor.(分別は勇気の大半である)