九牛の一毛の解説
【読み方】
きゅうぎゅうのいちもう
【意味】
九牛の一毛とは、多数のうち、きわめて少ない部分のたとえ。また、比較にならないほどつまらないこと。
【注釈・由来】
「九」は具体的な数字ではなく、数が多いことを表し、「九牛」は多くの牛を意味する。
多くの牛の中のたった一本の毛という意から、たくさんある中のきわめてわずかな部分のことをいう。また、取るに足りないこと。
司馬遷が友人の任安に宛てた手紙「たとい僕、法に伏し誅を受くるも、九牛の一毛を亡うが若し(私が罪によって殺されたとしても、それは九牛が一毛を失った程度のこと)」に由来する。
【出典】
司馬遷『報任少卿書』
【例文】
何十年の人生の中で数え切れないほどの人と出会うが、真の友人になれる人なんて九牛の一毛だ。
【注意】
見た目の小ささの意味で使うのは誤り。
誤用例 「生まれたての赤ちゃんの手は本当に小さくて、まるで九牛の一毛のようだった」
九牛の一毛の関連語
【類義語】
大海の一滴/滄海の一粟/大海の一粟/死海の一滴/広小路へ蚤
【対義語】
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【英語のことわざ】
・a drop in the ocean.(大海の一滴)
・a drop in the busket.(バケツの中の一滴)