柔よく剛を制すの解説
【読み方】
じゅうよくごうをせいす
【意味】
柔よく剛を制すとは、柔弱なものが、かえって剛強なものを負かすこと。
【注釈・由来】
しなやかなものは弱そうに見えても、かたいものの矛先をうまくそらして、結局は勝つことになるということのたとえ。
『三略』には「軍神に曰く、柔は能く剛を制し、弱は能く強を制す(兵法の書にいう、柔らかいものはかえってかたいものを押さえつけ、弱いものはかえって強いものを押さえつける)」とある。
「柔術」や「柔道」の語は、この言葉の影響を受けたといわれる。
「よく」は漢字で「能く」と書く。
「良く」と同義だが、動詞の前に置いて能力の点で可能であることを表す際には「能く」を用いる。
【出典】
『三略』
【例文】
・父親は息子に怒鳴りつけたが、息子が改心することはなかった。母親は息子を叱らず、優しい言葉で諭したら、息子は心を開いた。柔よく剛を制すだ。
・柔よく剛を制すもので、相手の力をうまく利用すれば勝てますよ。
・今回の大会で一番小柄な彼が優勝した。柔よく剛を制すとはこのことだ。
【注意】
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柔よく剛を制すの関連語
【類義語】
柔能制剛/弱よく強を制す/柔を守るを強と曰う/柔は剛に勝ち弱は強に勝つ/怒れる拳笑顔に当たらず/茶碗を投げば綿で抱えよ/柳は弱いが他の木を縛る/金剛なれば則ち折る/柳に雪折れなし/木強ければ折れ易し/木強ければ即ち折る
【対義語】
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【英語のことわざ】
・Creaking doors hang the longest.(きしむ扉ほど長持ちする)