獅子の子落とし

解説

【読み方】
ししのこおとし

【意味】
獅子の子落としとは、わが子に厳しい試練を与え、その器量を試すことで一人前に育てることができるというたとえ。

【注釈・由来】
獅子は自分の子を深い谷に投げ落として、這い上がってくる者のみ育てるという、中国から伝わった言い伝えに由来する。
ここでの獅子は、ライオンのことではなく、ライオンに似た想像上の動物のことである。
『太平記・十六』に「獅子は子を産んで三日を経る時、万じんの石壁より母これを投ぐるに、その獅子の機分あれば、教へざる中より身を翻して、死する事を得ずといへり」とある。

【出典】
『太平記』

【例文】
年端もいかない幼い子に厳しくしつけることは胸が痛むときもあるが、私の教育方針は獅子の子落としである。

【注意】
子供を虐待するという意味ではない。
誤用例 「隣の家では獅子の子落としが当たり前のようで、毎晩子供の泣き叫ぶ声が聞こえてくる」

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