百薬の長の解説
【読み方】
ひゃくやくのちょう
【意味】
百薬の長とは、適量の酒はどんな良薬よりも効果があると、酒を賛美したことば。
【注釈・由来】
「酒は百薬の長」を略した言い方で、酒は緊張をほぐしたり気分を良くしたりするので、適度に飲む酒は薬にも勝るということ。
漢を簒奪した王莽が酒を称えて言った言葉に由来し、『漢書・食貨志下』には「夫れ塩は食肴の将、酒は百薬の長、嘉会の好、鉄は田農の本」とある。
酒を良いとするには「適量ならば」という条件をつけた上で解釈するべきであるが、しばしば酒飲みが酒を賛美して自己弁護にも使われている。
『徒然草』では「百薬の長とはいへど、よろづの病はさけよりこそおれ」と、否定的な表現で用いられている。
【出典】
『漢書』
【例文】
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【注意】
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百薬の長の関連語
【類義語】
酒は百薬の長/酒に十の徳あり/良いワインは良い血を作る/ワインは老人のミルク/酒三杯は身の薬/酒は憂いの玉箒/酒は天の美禄
【対義語】
酒は百毒の長/酒は命を削る鉋/酒を多く飲んで飯を少なく食う人は命短し/酒は諸悪の基
【英語のことわざ】
・Wine is panacea of all ill.(酒は万能薬である)
・Good wine makes good blood.(良いワインは良い血を作る)
・There are more old drunkards than old physicians.(老いた医師よりも老いた酒飲みのほうが多い)