人を呪わば穴二つの解説
【読み方】
ひとをのろわばあなふたつ
【意味】
人を呪わば穴二つとは、人に害を与えようとすれば、やがて自分も害を受けるようになるというたとえ。
【注釈・由来】
他人に害を与えれば、必ず自分にかえってくるものである。
他人を呪い殺せば、自分も相手の恨みの報いを受けて呪い殺され、相手と自分の分で墓穴が二つ必要になることから。
「呪わば」は、動詞「呪う」の未然形に接続助詞「ば」が付いたもので、文語的な表現である。
陰陽師が人を呪い殺すことに由来するという俗説があるが、「人を呪わば穴二つ」と陰陽師に繋がりはない。
【出典】
-
【例文】
・理不尽なことをされて恨みたくなる気持ちもわかるが、人を呪わば穴二つだ。嫌なことはもう忘れて、新しい人生を歩いていこう。
・人を呪わば穴二つというもので、人を陥れようとすれば自分も同じ目に遭うことになるぞ。
・死なばもろとも、人を呪わば穴二つだ。どんなことがあっても復讐してやる。
【注意】
「人を呪わば墓二つ」というのは誤り。
人を呪わば穴二つの関連語
【類義語】
人を呪えば穴二つ/人を祟らば穴二つ/人を祈らば穴二つ/人を傷る者は己を傷る/人を憎むは身を憎む/人を謀れば人に謀らる/呪いはひよこの如くねぐらに舞い戻る/鼈人を食わんとして却って人に食わる/天に唾する/悪因悪果/因果応報
【対義語】
-
【英語のことわざ】
・Curses, like chickens, come home to roost.(呪いはひよこがねぐらに帰るように我が身に返る)
・Curses return upon the heads of those that curse.(呪いは呪う人の頭上に帰ってくる)
・Harm watch harm catch.(災いに目を向けていると災いにあう)