読み方
にとをおうものはいっとをもえず
二兎を追う者は一兎をも得ずの意味・解説
二兎を追う者は一兎をも得ずとは、欲を出して同時に二つのことをうまくやろうとすると、結局はどちらも失敗することのたとえ。
由来などの解説
二羽の兎を同時に捕まえようとする者は、結局は一羽も捕まえられないということからいった西洋のことわざ。
二つの物事を欲ばってどちらも失敗したり、中途半端に終わるものである。
また、一つの物事に集中せず、あちらこちらに気を取られることへの戒めの意味を込めて使うことも多い。
「を」を略した「二兎追う者」、「は」を略した「二兎を追う者一兎も」などの形で使われることもあり、それらも間違いではない。
さらに、「二兎をも」を「二兎を追っても」「二兎を追えば」「二匹どころか」といったり、「二兎を追わねば一兎も得ない」などの変化をつけた形でも多く使われる。
例文
二兎を追う者は一兎をも得ずで、副業と同時進行していたらどちらの仕事もおろそかになってしまった。
英語のことわざ
If you run after two hares, you will catch neither.(二兎を追う者は一兎をも得ず)
He that hunts two hares loses both.(二兎を追う者は両方を失う)
Between two stool the tail goes to ground.(二つの腰掛けの間で尻餅をつく)
二兎を追う者は一兎をも得ずの類語・対義語
類義語
虻蜂取らず/一も取らず二も取らず/花も折らず実も取らず/大欲は無欲に似たり/欲張って糞垂れる/欲は身を失う/欲の熊鷹股裂くる/右手に円を描き、左手に方を描く/心は二つ身は一つ/一度に二つの事はできぬ/共に全からんとすれば二つながら失う/櫓を押して櫂は持たれぬ