去る者は日々に疎し

去る者は日々に疎しの解説

【読み方】
さるものはひびにうとし

【意味】
去る者は日々に疎しとは、死者は月日が経つにつれ忘れられていく。また、親しかった者でも、遠く離れ離れになれば日に日に親しみが薄れていく。

【注釈・由来】
ここでの「疎し」は、人との関係が疎遠になっていくこと。
死んだ者が月日とともに忘れられていくことや、親しかった者が遠く離れることにより縁が薄くなっていくことは、やむを得ないことだという人生の無常をいう。
『文選・古詩十九首』に「去る者は日に以て疎く、来たる者は日に以て親し(別れた者とは日増しに疎くなり、こちらへ近づいてくる者とは日増しに親しくなるものだ)」とある。

【出典】
『文選』

【例文】
・今を生きている以上、去る者は日々に疎しとなるのは仕方のないことだ。
・去る者は日々に疎しで、毎日のように一緒に遊び歩いていた友人のことも、めったに思い出さなくなるものだ。
・去る者は日々に疎しというもので、離れて暮らしていれば疎遠になっていく。

【注意】
「去る者は日々にいとし」というのは誤り。

人ではなく物に使うのは誤り。
誤用例 「幼い頃から慣れ親しんでいたバイオリンも、去る者は日々に疎しというもので、数十年ぶりに持ってみたら全然弾けなくなっていた」

去る者は日々に疎しの関連語

【類義語】
遠ざかる者日々に疎し/遠くなれば薄くなる/間が遠なりゃ契りが薄い/縁が遠けりゃ契りが薄い/目から遠ければ心から遠い/見えなくなると忘れられる/遠ざかるは縁の切れ目

【対義語】
来たる者は日々に親し

【英語のことわざ】
・Out of sight, out of mind.(目に見えないものは忘れられる)

【索引語】
去る日々疎い

【分類】
人間関係 > 友人・仲間・付き合い
人生・社会 > 生・死,時の流れ

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