憎まれっ子世にはばかるの解説
【読み方】
にくまれっこよにはばかる
【意味】
憎まれっ子世にはばかるとは、人から憎まれるような者ほど、逆に世間では幅をきかせるものであるということ。
【注釈・由来】
「はばかる(憚る)」とは、幅をきかせる、のさばるということ。
古くは、「憎まれ子世に出づる(にくまれごよにいづる)」と使われていたが、後に「世にはばかる」や「世にはびこる」となり、「憎まれ子」は「憎まれっ子」ということが多くなった。
『江戸いろはかるた』の一つ。
【出典】
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【例文】
・憎まれっ子世にはばかるもので、社員全員から嫌われているあの人が、会社でやりたい放題やっている。
・憎まれっ子世にはばかると言う通り、政治家にいい人なんていない。
・あんな悪党がこの業界を牛耳っている。憎まれっ子世にはばかるというものだな。
【注意】
「はばかる」には「慎む、遠慮する」の意味もあるが、その意味で使うのは誤り。
誤用例 「憎まれっ子世にはばかるで、彼は昔からどこでも遠慮して小さくなって過ごしている」
憎まれっ子世にはばかるの関連語
【類義語】
憎まれっ子世にはびこる/憎まれ者世にはばかる/憎まれ子国にはびこる/憎まれ子国にはだかる/憎まれ子世に出る/雑草はすぐ伸びる/雑草は早く伸びる/呪うに死なず/憎まれっ子頭堅し/渋柿の長持ち/悪貨は良貨を駆逐する/跋扈
【対義語】
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【英語のことわざ】
・Ill weeds grow apace.(雑草は早く伸びる)
・The more knave, the better luck.(悪党ほど運がよい)