沐猴にして冠すの解説
【読み方】
もっこうにしてかんす
【意味】
沐猴にして冠すとは、外見は立派だが、中身は愚かな者をあざけって言うことば。また、地位にふさわしくない小人物のたとえ。
【注釈・由来】
「沐猴」とは、猿のこと。
猿が冠をかぶって気取っていても中身は猿だという意味から、粗野な人間をあざけるときに言うことば。
楚の項羽が故郷に錦を飾ろうとしたとき、側近がいったことばで、『史記』に「楚人は沐猴にして冠するのみ(楚の国の人は冠をかぶった猿のようなものだ)」とある。
項羽はこの男を釜湯での刑に処した。
【出典】
『史記』
【例文】
彼がどんなに立派な身なりをしていても、周りから見れば沐猴にして冠すようなものだ。
【注意】
-
沐猴にして冠すの関連語
【類義語】
猿に烏帽子/猿に冠/猿の冠着たよう/山猿の冠、狼の衣
【対義語】
-
【英語のことわざ】
・No fine clothes can hide the clown.(どんな美しい着物でも野人を隠すことはできない)