隴を得て蜀を望む

隴を得て蜀を望むの解説

【読み方】
ろうをえてしょくをのぞむ

【意味】
隴を得て蜀を望むとは、人の望みや欲望には、際限がないことのたとえ。

【注釈・由来】
「隴」とは、中国甘粛省南東部の地名。
「蜀」とは、現在の四川省の地域のこと。
後漢の光武帝が隴の地方を平定したあと、蜀をも手に入れようとした自分自身の欲深さを自嘲したという故事に由来する。
また、魏の曹操が隴の地を手に入れた際、部下の司馬懿が「蜀の地も攻め取りましょう」と言うのを聞き、「すでに隴を得たうえに蜀まで望むとは」と言ったという故事からともいわれる。
『後漢書・岑彭伝』に「人は足るを知らざるに苦しむ。既に隴を平らげて復蜀を望む」とある。

【出典】
『後漢書』

【例文】
隴を得て蜀を望むで、目標としていた試験に受かったら、もっと難しい資格が欲しくなった。

【注意】

隴を得て蜀を望むの関連語

【類義語】
望蜀の願い/望蜀の嘆/亀の年を鶴が羨む/亀も上々/千石取れば万石羨む/欲に頂なし

【対義語】

【英語のことわざ】
・Much would have more.(あればあるほど欲しくなる)

【索引語】
得る望む

【分類】
性格・気質 > 欲深い
感情・心理 > 欲する

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