渇しても盗泉の水を飲まず

渇しても盗泉の水を飲まずの解説

【読み方】
かっしてもとうせんのみずをのまず

【意味】
渇しても盗泉の水を飲まずとは、どんなに苦しいときであっても、決して不正なことは行わないことのたとえ。

【注釈・由来】
孔子が山東省を旅行しているときに、泗水にある盗泉という名の泉のそばを通りかかった。孔子はからからに喉が渇いていたが、「盗泉」という泉の名を嫌い、「名前だけでも身が汚れる」と言ってその水を飲まなかったという。
その故事を晋の陸機が詠んだ詩「渇しても盗泉の水を飲まず、熱しても悪木の陰に息わず(喉が渇いても、盗泉という名のついた泉の水は飲まず、熱くても、悪木と呼ばれる木の陰では休まない)」に由来する。

【出典】
『猛虎行』

【例文】
喉から手が出るほど欲しい物件だが、渇しても盗泉の水を飲まずだ。悪事に手を染めるくらいなら私は不要だと断る。

【注意】

渇しても盗泉の水を飲まずの関連語

【類義語】
渇すれども盗泉の水は飲まず/渇しても盗泉の水を食らわず/悪木盗泉/孔子は飲を盗泉の水に忍ぶ/熱しても悪木の陰に憩わず/鷹は飢えても穂を摘まず/虎は飢えても死したる肉を食わず/武士は食わねど高楊枝

【対義語】
背に腹は代えられない

【英語のことわざ】
・Better to be beaten than be in bad company.(悪い奴の仲間入りをするくらいなら殴られるほうがましだ)

【索引語】
渇する盗泉飲む

【分類】
人生・社会 > 正義

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