情けは人の為ならず

解説

【読み方】
なさけはひとのためならず

【意味】
情けは人の為ならずとは、人に情けをかけるのは、その人のためになるばかりでなく、やがてはめぐりめぐって自分に返ってくる。人には親切にせよという教え。

【注釈・由来】
「人の為ならず」は、「人の為なり(古語で断定で「人のためである」の意味)」の全体を打ち消しの「ず」で否定しているので、「人のためである+ということではない」。つまり、「人のためばかりではいない」の意味となる。

【出典】

【例文】
・彼を助けたのは、自分自身のためでもある。情けは人の為ならずというように、いつか自分にも報いが来てくれれば幸いだ。
・困っている人がいれば、情けは人の為ならずと思って助けてあげよう。
・世界中の人々が情けは人の為ならずと考えて行動しなければ、明るい未来はないでしょう。

【注意】
「情けをかけることは、その人のためにならない」の意味で用いるのは誤用である。
このような誤用が生じたのは、打ち消しの「ず」が「為(に)なる」にかかっていると解釈すると、「ためにならない」という意味になるからである。
近年、この意味での解釈を正しいと思い使う人が増えているが、それは時代によることわざの意味の変化と捉え、使用されている場面に応じて意味を推測する必要があると見られている。

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