鎧袖一触の解説
【読み方】
がいしゅういっしょく
【意味】
鎧袖一触とは、きわめてたやすく相手を打ち負かすこと。また、弱い相手に一撃を加えることのたとえ。
【注釈・由来】
「鎧袖」とは、鎧の袖。
「一触」は、ほんのちょっと触れること。
鎧の袖が少し相手に触れただけで、敵が倒れてしまうことから。
『日本外史』に「清盛輩の如きに至りては、臣が鎧袖一触、皆自ら倒れんのみ(平清盛たちの連中にいたっては、私の鎧がちょっと触れただけで皆自然に倒れるだけだ)」とある。
【出典】
『日本外史』
【例文】
・鎧袖一触、あっという間に勝負をつけた。
・鎧袖一触の大勝利を収めた。
・彼の意見を鎧袖一触で退けた。
【注意】
簡単に相手を負かす、一撃を加えるという意味を含まず、「ちょっと触れる」という意味のみで用いるのは誤り。
誤用例 「鎧袖一触も出来ずに打ち負かされた」
鎧袖一触の関連語
【類義語】
赤子の手をひねる
【対義語】
悪戦苦闘
【英語のことわざ】
・To cut by a single hit.(一太刀で切り捨てる)