角を矯めて牛を殺すの解説
【読み方】
つのをためてうしをころす
【意味】
角を矯めて牛を殺すとは、小さな欠点を無理に直そうとして、かえって全体をだめにすることのたとえ。
【注釈・由来】
「矯める」は、矯正する。曲がったものをまっすぐにするという意味。
曲がった牛の角をまっすぐにするために叩いたり引っぱったりすると、牛は弱って死んでしまうことから、わずかな欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうことをいう。
【出典】
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【例文】
・ほんの単純な計算ミスをそんなに責め立てたら、勉強する意欲自体をなくしてしまうよ。角を矯めて牛を殺すことになる。
・何事もほどほどにしよう。それ以上は角を矯めて牛を殺すようなものだ。
・角を矯めて牛を殺すように、自分という個性まで失うくらいなら、少々の欠点は直さないほうがいい。
【注意】
「角を溜めて牛を殺す」と書くのは誤り。
角を矯めて牛を殺すの関連語
【類義語】
角を直して牛を殺す/技を矯めて花を散らす/枝を撓めんとして幹を枯らす/葉をかいて根を絶つ/下手な治療は病気より悪い/仏を直すとて鼻を欠く/枉がれるを矯めて直きに過ぐ/磨く地蔵鼻を欠く
【対義語】
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【英語のことわざ】
・Better a snotty child than his nose wiped off.(鼻がちぎり取られていない子供よりも、鼻たらしでも鼻のある子供のほうがいい)
・The remedy may be worse than the disease.(治療が病気より悪いこともある)