敵に塩を送るの解説
【読み方】
てきにしおをおくる
【意味】
敵に塩を送るとは、争っている相手が苦しんでいるときに、争いの本質ではない分野については援助を与えることのたとえ。
【注釈・由来】
戦国時代、遠江の今川と相模の北条の両氏から武田信玄が、経済封鎖をされ塩不足で困窮していた時、長年敵対関係にあった上杉謙信が武田信玄に塩を送って助けたという話に由来する。
ただし、上杉が塩を送った、武田が塩を受け取ったという記録は残っておらず、この話は後世の創作と考えられている。
【出典】
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【例文】
・敵に塩を送るつもりはないが、業界全体がダメになっては元も子もない。
・傷口に塩を塗る必要はないが、わざわざ敵に塩を送る必要もないだろう。
・敵に塩を送ったのは自分たちが優位に立っていることを知らしめるためだ。
【注意】
「傷口に塩を塗る」と混同して、悪い状態の上にさらに災いをもたらすという意味で使うのは誤り。
誤用例 「彼にはひどいことをされたから、彼が弱っている今が敵に塩を送るチャンスだ」
敵に塩を送るの関連語
【対義語】
傷口に塩を塗る/落とし穴に落とし石を下す
【英語のことわざ】
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