漁夫の利の解説
【読み方】
ぎょふのり
【意味】
漁夫の利とは、当事者同士が争っているうちに、第三者が何の苦労もなく利益をさらうことのたとえ。
【注釈・由来】
漁夫の利は、『戦国策・燕』にある次の故事に由来する。
シギがハマグリの肉を食べようとしたが、ハマグリにくちばしを挟まれた。
シギが「今日も明日も雨が降らなければ水が切れ、死んだハマグリになってしまうだろう」と言ったら、ハマグリは「今日も明日もくちばしを出せずにいたら、飢えて死んだシギになってしまうだろう」と言って譲らなかった。
そこへ漁師が来て、シギもハマグリも捕らえてしまった。
「漁夫」は「漁父」とも書く。
【出典】
『戦国策』
【例文】
・ライバル会社同士で争っている隙に、無名の会社が漁夫の利を得る結果となった。
・漁夫の利を得るのに最も適した職業は弁護士です。
・争いごとのない世の中では、漁夫の利を得られる機会はない。
【注意】
-
漁夫の利の関連語
【類義語】
鷸蚌の争い/鷸蚌相挿む/犬兎の争い/田父の功/濡れ手で粟/争う物は中より取れ/奪い合う物は中から取る/論ずるものは中から取る/両虎食を争う時は狐其の虚に乗る/両虎相闘いて駑犬其の弊を受く
【対義語】
-
【英語のことわざ】
・Two dogs fight for a bone and the third runs away with it.(二匹の犬が一本の骨を得ようと争い、三の犬がその骨を持って逃げる)