弘法筆を選ばずの解説
【読み方】
こうぼうふでをえらばず
【意味】
弘法筆を選ばずとは、本当の名人は、道具の善し悪しなど問題にしないというたとえ。
【注釈・由来】
能書家の弘法大師はどんな筆であっても立派に書くことから、その道の名人や達人と呼ばれるような人は、道具や材料のことをとやかく言わず、見事に使いこなすということ。
下手な者が道具や材料のせいにするのを戒めた言葉。
「選ばず」は「択ばず」とも書く。
【出典】
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【例文】
弘法筆を選ばずで、野球がうまくできないことをバットやグローブのせいにするべきではないよ。
【注意】
「弘法にも筆の誤り」と混同し、「弘法にも筆を選ばず」とするのは誤り。
弘法筆を選ばずの関連語
【類義語】
弘法は筆を選ばず/能書筆を選ばず/達筆筆を選ばず/名筆は筆を選ばず/名人は筆を選ばず/善書は筆を選ばず/善書は紙筆を選ばず/良工は材を選ばず
【対義語】
弘法筆を選ぶ/下手の道具調べ
【英語のことわざ】
・The cunning mason works with any stone.(熟練した石工はどんな石でも仕事をする)
・He is an ill mason refuses any stone.(どんな石であれ、それを拒否するのは未熟な石である)