虎の威を借る狐

解説

【読み方】
とらのいをかるきつね

【意味】
虎の威を借る狐とは、権勢を持つ者に頼って、威張る小者のこと。

【注釈・由来】
『戦国策・楚策』にある、下記の話に由来する。
虎が狐を食おうとしたときに、狐が「私は天帝から百獣の王に任命された。私を食べたら天帝の意にそむくことになるだろう。嘘だと思うなら、私について来い」と虎に言った。
そこで虎が狐の後についていくと、行き合う獣たちはみな逃げ出していく。
虎は獣たちが自分を恐れていたことに気づかず、狐を見て逃げ出したのだと思い込んだ。

「借る」は「借りる」の文語形で、「仮る」とも書く。

【出典】
『戦国策』

【例文】
・いつも彼女が強気で偉そうなのは、父親という大きな後ろ盾があるからだよ。能力もないし努力もしないのに、社員に偉そうに命令をする。まるで虎の威を借る狐だ。
・無駄にプライドだけはある虎の威を借る狐のような人間にはなりたくない。
・立場的には虎の威を借る狐になってもおかしくないのに、彼は自分の力で勝負している。

【注意】
「借る」を「駆る」「刈る」「狩る」などと書くのは誤り。

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