天網恢恢疎にして漏らさずの解説
【読み方】
てんもうかいかいそにしてもらさず
【意味】
天網恢恢疎にして漏らさずとは、天罰を逃れることは決してできないことのたとえ。
【注釈・由来】
「天網」とは、天の張りめぐらす網のこと。
「恢恢」は、広くて大きい様。
「疎」は、目が粗いこと。
天が悪人を捕えるために張りめぐらせた網の目は粗いが、悪いことを犯した人は一人も漏らさず取り逃さない。天道は厳正であり、悪いことをすれば必ず報いがある。
『老子』に「天網恢恢、疎にして失わず」、『魏書』に「天網恢恢、疎にして漏らさず」とある。
【出典】
『老子』『魏書』
【例文】
・あんなにも非情な罪を犯した者が、逃げ切れるはずはない。天網恢々疎にして漏らさずだ。
・天網恢恢疎にして漏らさずという通り、彼には天罰が下った。
・天網恢恢疎にして漏らさずと言いますから、悪事に手を染めることだけはしたくありません。
【注意】
「天網怪怪疎にして漏らさず」と書くのは誤り。
天網恢恢疎にして漏らさずの関連語
【類義語】
天網恢恢疎にして失わず/天網逃れ難し/天網恢恢/網目不疎/天の網/天に眼/天知る地知る我知る人知る/四知/神は見通し/天道様はお見通し/当たる罰は薦着ても当たる/天罰覿面/罰は目の前/眼は天を走る
【対義語】
網呑舟の魚を漏らす/大魚は網を破る/天に目なし
【英語のことわざ】
・Heaven’s vengeance is slow but sure.(天罰はすぐには来ないが、必ず来るものだ)
・Murder will out.(悪事は必ずばれるもの)